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花暦み

邂逅の山

 

山のパートナー



やまごころ

やまなみ

 

ヒガラ   画・竹田政男
ヒガラ      カラ類   

   燧ヶ岳     版画 竹田政男

       落ちてきたら
       今度は
       もっと高く
       もっともっと高く
       何度でも
       打ち上げよう
       美しい
       願いことのように

(紙風船・ 黒田三郎より)


                
 

版画「蕎麦花と八ヶ岳」・竹田政男   
イメージポエム 高田敏子「駅」より


山に還る   版画・竹田政夫

山に還る


いちばんすてきな海
 それはまだ見たことのない海

いちばんすてきなこども
 それはまだ育ったことのないこども

いちばんすてきな時代
 それはまだ生きたことのない時代

いちばんすてきなことば
 それはまだ言ったことのないことば

そのことばをぼくはきみに捧げたい


 ナムジ・ヒクメット作詞 「いちばんすてきな海 」より

おこじょ 

雪は天からの手紙と
いみじくも云った雪の科学者
ひとひらのその天からの手紙を
ひとひらの紙につづって
この明るい日
あなたに送ります


 

   石井八重子・おこじょのしっぽより
    版画・竹田 政男

 

          みちくさ

  山はどんなにゆっくり歩いても咎(とが)め立てはしない

  山はいくらみちくさを食っても叱りはしない

  それをよいことにして私は出来るだけ、ゆっくり山をあるく

  好き放題みちくさを食う   (田淵行男 黄色いテントより)


私もこのような気持で山を歩こうと想う 

 

落とし文

 鞘翅(しょうし)目オトシブミ科の甲虫の総称。体調約6mm以内、光沢があって美 しい。この巣の事を「おとし文の揺籃(ゆりかご)」 という   (広辞苑 より)   画・文 竹田政男  


 

                   秋 風

             哀し子は髪を結うた
             私は秋風を聞いてゐた
             老けた人の顔を思ひ出してゐた
             炉の火に魚をかけた
             田舎の花に
             あからさまに陽が照ってゐた
             火の山の裾が
             すこしづづ晴れていった

                 津村信太郎詩集より   画・竹田政男

   

 お 月 見

                月に照らされると
                月のひかりに
                こころがうたれて
                芋の洗つたのや
                 すすきや豆腐をならべたくなる
                お月見だお月見だとさわぎたくなる


                画・竹田政男   詩・八木 重吉 貧しき信徒より


カノープス

「カノープス」なんと良い響きであろう。
この言葉を聞いてすぐに星と解る人は少ないであろう。
まして見たことのある人は皆無と言って良いであろう。
摩訶不思議な事に信州の山の中でこの星を見ることは縁起がよいとされ、特に一目見ると寿命が延びるという 話は有名である。
私達はいつも冬の夜半に酔いどれて見ているので「酔いどれ星」と呼んでいる。
また、この星に会いに行こう。                      カノープスとは

 画・文 竹田政男  451-2013.2

 スノーシューの威力

 千恵子も眺めた安達太良の山はまさに白い世界。
 蒼い空と明るい太陽。誰も踏みしめていない雪の上を、スノーシューがリズミカルに進む。       
 スノーシュー初体験は、素晴らしいの一言。しかし思わぬ落とし穴があった。
 下りのゲレンデ歩きは身も凍るような恐怖。
 2001年のいろいろな思い出が、今私の中で交錯する。    

           画・文 大西曜子  452-2013.3


   

ナイトハイク

   里に桜の花が咲くころも、山の上は 雪で 一杯。
 
   穏やかな日、それも満月の夜に
 
   テルモスに焼酎のお湯割りを詰めて雪原を歩きまわる楽しさ。

   あまりの静寂さに、歩く音にびっくりしながらも、白い世界に浸る。

   こんな夜の遊びもまた楽しい。
   

画・文 竹田 政男   453-2013.04

 

山笑う

   あらゆる木々が芽吹き

   緑のグラディーションの新緑が美しく元気が貰える。

   私の最も好きな季節です。

   充実した山歩きを願いつつ緑の山肌に足を踏み込みます。


  

画・文 沼田 国枝 454-2013.05

 

槍の穂先に沈む夕日

 槍の穂先に沈む夕日を眺めるために毎年信州に出かけている。

 ところが40年間で見えたのはたったの2回である。

 その気まぐれな美女は何時も雲のベールで覆われている。

 今年こそは顔を出してくれるもの見られずじまいで終わってしまう。

 鳴呼。

 今年は見られるかもしれないと思いつつ、また出かけるのです

画・文 竹田 政男   455-2013.06
 


黒部ダム

今年はダム完成から50周年にあたるそうです。
 
日本最大級のダムとして力強い放水が象徴的である。
 
最高の技術とそれに携わったたくさんの人々の労苦が歴史として語り継がれる。
 
数年前に、欅平から黒部ダムまでの「下の廊下」を歩いた。人間の力の結集が放水の力強さを表現しているようだ。。


画・文 平松せつ子  456-2013.07


影富士

 福慈・不尽・布二・不死・富知・不二・布自・不盡・布時・噴地・富士・冨士とすべて「ふじ」と読む。

 さらに、赤富士・逆さ富士・影富士と前者二つは富士山に登らなくても見られるが、影富士だけは山頂近くまで登らないと見られない現象である。

 日の出、日の入りの時には必ず反対側にいる必要があるし、山麓に薄くガスが懸かっていないと見られない。

 もう一度お目に掛かりたいと思っているが、まだめぐり逢っていない。
            
画・文 竹田 政男   457-2013.08


     

小河内小屋から荒川三山

 
『♪お花畑で見る夢は~ 遠いカンチェかマナスルかァ~♪』

優しい風に吹かれながら、のんびり這い松のベッドに横たわればこんな歌詞が浮かんできます。

目の前に広がる荒川三山の北側は黒い壁のようです。

いつまでも眺めていたい飽きない景色です。

 

画・文 大西利春   458-2013.09

   

 

落葉松


 落葉松と言えば、皆さんは何を思い出すだろうか?

 私は日本歌曲「落葉松」を思い出す。
 それも中沢桂さんが唄う落葉松を……

 ステージで彼女の歌声が聞けなくて久しい。

 素晴らしい歌であるが、難しい歌でもある。 
        


画・文 竹田政男    459-2013.10


         
        オーレン小屋のストーブ


 わたしは、小屋の新築と同時にここにやってきました。 

 あれから一年365日、小屋番がいない時もずうっといました。
 
 火が入っていなくても、わたしのまわりに人が集まります。
 
 いろいろな人のいろいろな話を聞いて来ました…… 

 あなたには、どんなお話を聞かせてもらえますか?

        画・文 大西 利春  460-2013.11
 

Sunpillar

それは突然、我々の前に現れた。

一瞬神がいるかと感じられるほど荘厳なものであった。

ただ見とれているだけであったが……

寒い寒い冬の日の出来事である。

画・文 竹田 政男    461-2014.01

Sunpillarの写真

   
オーレン小屋

オーレン小屋は私の卒業した山の学校です。
 
薪割り、飯炊き、小屋掃除みんなでみんなでやりました……。
性教育、お酒の飲み方も教えてもらいました。
 
そういう小屋だから私にとっては引きつけられる『引力』があります。
この『引力』が曲者です。
 
無理をして行ってみたい……
山で注意するのは、小屋や水場、山頂、楽しい思い出のある場所が持つ『引力』ではないでしょういか? 時として山の判断を狂わせます


画・文 大西利春      462-2014.02

 


             カラマツ林と雪原


       春の思わぬ雪にすっかり被われて、
      あたり一面、ふたたび眩しく美しく照り輝いている。

       山の厳しさと逞しさの中、一方で、
      こんな穏やかな風景が目に入ると、
      思わず足をとめて見入ってしまうほど心安らぐ――。

       
画・文 清武 千尋   463-2014.03
 

白い富士と青い山中湖

「ちょっと先に行ってて」と立ち止まり、サラサラサラッと鉛筆を走らせスケッチをする先輩を横目で見ながら、いつもヘロヘロ歩くことに精一杯でした。

 でも「いつかは私も……」と山の絵ハガキを描きたいという願望がありました。
 厳しい山行が出来なくなる時が、もうソコまで来ています。今日はその予行演習には絶好の景色です。まだまだ園児のような絵ですけれど、3年後アナタに届く絵ハガキは小学生になっているでしょうか? 

  画・文 斉藤 和子
   
 
頼母木小屋にて


 思ったよりの悪天候で、思いがけずここで2泊してしまいました。
 2日目の午前中は雨で缶詰になり、小屋の2階から見える管理人さんの小屋を描きました。

 午後になって雨も一段落して晴れ間が見えるようになりました。
 雨があがった後の清々しい気持ちよさ、皆、狭い小屋から出て日本海や海岸線の街並、あしたは行く上に延びるゆるやかな稜線を眺めていました。

             

画・文 大西利春    465-2014.05


常念岳 一の沢雪渓

 幸運にも梅雨の晴れ間となった。

 強い日射しに、残り雪の白さと、鮮やかに萌えでた若葉のコントラストがとても眩しい。

 ひたすら登り詰めて、やがて広々とした稜線に飛び出せば、そこに広がる大パノラマ――。

 そんな、懐かしい槍や穂高の連なりに今回ふたたび巡り会える幸運も期待しつつ、今はこの一辺倒の登りにじっと耐える。        




画・文 清武千尋  466-2014.06

 


 

三伏峠から塩見岳

 
 小河内岳避難小屋でゆったりとした時間を過ごし、後ろ髪を引かれる思いで烏帽子岳を過ぎたお花畑で、時間があるからもっと近くで塩見岳を見ようと、本谷山まで足を延ばしました。

 ここでゆっくりしょう。

 日差しが強いのも気にせず、思い切り塩見岳と対峙しました。

 頂上付近が岩だらけで険しいのも思い出しました。


 

画・文 大西 利春     467-2014.07

    

ミヤマホツツジ(ツツジ科)

 
 亜高山帯から高山の、日当たりのよい湿潤地や、適度に湿った林縁に生える落葉小低木です。
 
 高さは0,2~1m位になります。葉は長さが3~6㎝で縁に鋸歯はありません。
 
 花は7~8月に咲き、白い花弁は3枚で先端がそり返ります。また雌しべも山地に生えるホツツジは先端から少しだけそり返るのに対して、本種は上にぐいとそり上がります。
 
 和名は深山穂躑躅で、高山に咲く穂になるツツジの意です。鳥取の大山、蒜山、中部地方以北の本州と北海道に分布します。      



 

画・文 林 亨  468-2014.08



北ア 徳沢園



 朝の清々しい空気とやわらかな光りに、今日も、色とりどりのテントが映
える。

 自分もいつかここにテントを張って、ひがな一日過ごしてみたい…と。 

 趣ある四季折々のたたずまいを思い浮かべつつも、今日もまた、いつものように一息入れただけで、気を新たに荷を背負うと、ふたたび槍穂街道に一歩を踏み出す。




画・文 清武 千尋
   469-2014.09

 

剱 岳

 12年前の9月、前夜からの強風と雨、「行ける所まで行ってみよう」という事になり、明るくなるのを待って剱沢小屋を出発した。
 
 歩く事1時間で一服剱まで登ったら、今までの強風がウソの様にピタッと止み、快晴になった。
 
 とても素晴らしい絶景をゆっくり心いくまで堪能した。
 時間切れで登頂はできなかったけれど、私には満足できた剱岳。

 懐かしくなって水彩画で描いて見ました。 


             

画・文 和田 将子  470-2014.10

   

谷川岳

 
 冬型気圧配置がようやく緩んだ。
  

 透きとおるような空の青さと、真新しい衣を纏った山が眩しい。
 

 いつしか風も止み、あたりの静けさがいっそう際立つ。
 

 天辺を間近に見据えて、最後のひと踏ん張り。少しずつ解放され ていく心  に、雪を踏む音が心地よい。
   


画・文 清武 千尋   471-2014.11

 

虹芝寮

 ひょんな事から成蹊大学OBのk氏と知り合い、
成蹊学園の虹芝寮の80年記念誌を頂いた。

 読んでいる内に私は、無性に泊まって見たくなり、k氏に打診した所、
山を愛するきちんとした斉藤さんでしたら喜んで使って下さいと、
快諾を得ました。

 鍵を開けると、80年前にタイムスリップした様な薄暗い小屋の中には
整然とした山用具がきちんと並んでいます。

 著名人も泊まったと言われ歴史ある成蹊学園所有の山小屋、
谷川岳山麓にある虹芝寮に泊まれて感慨深く、
真っ赤に燃えた心暖まる薪ストーブはいつ迄も心に残ります。    

     画・大西利春  文・斎藤秋夫    472-2015.01


 

八ヶ岳 裏同心ルンゼ

 タンネの森を抜けると、やがて正面に見えてくる幾つもの凍った滝。中でも頭上奥に懸かるエメラルドグリーンの美しい滝が目を引く。

 鋭く研ぎ上げたアイゼンの爪とアックスのピックが、硬く締まった氷をしっかり捉える。スクリューの螺旋状の鋭い刃が、スルスルスルと滑らかに確実に氷の中に食い込んでいく。快感!

 静まりかえった谷の中で、一連の作業を無心で、ひたすら繰り返しこなしていく。  

 この季節になると、いつもこんな感覚が甦ってくる。 これから先、果たして一度でも、こんな素晴らしい氷の世界の一隅に戻れるか――。  

画・文 清武 千尋  473-2015.02

 


 


 天気に恵まれたスケッチ山行で、最後に腰を下ろして描いた一枚です。
 
 みなさん気に入った場所で、夢中になって描いていました。
 
 しゃべる人もおらず、穏やかな空気の中、それぞれが山と対峙していました。



画・文 大西利春    474-2015.03


 岩塔盆地

 私が敬愛する西丸震哉氏が愛した岩塔盆地。
 異次元への入り口と言われるカッパ山、複数の人が同時に目撃した幽霊。まったく外界から遮断されている原始の雪原。雪のある時にしか入れない。 ここで過ごす時間は、ここに来れたというだけで幸せな感じに包まれる。
 また来られるだろうかといつも心配になるとっておきの場所だ。 
          山行写真  西丸震哉記念館

画・文 大西利春  475-2015.04


 
 

鹿島槍 北壁

 金 邦夫さんのお話し会の打ち合わせの際に頂いたお葉書に描かれていました。
 厳しい自然の中に美しさを見出だすアルピニストとしての金さんの山に対する姿勢を見る思いがします。
 山ヤのプライドを失わずに山を続けたいですね。人間は年をとりますが山は年をとりません。山はいつも新鮮です。
 山岳救助隊のお世話にならないように頑張りましょう。 (大西利春)

画・金 邦夫  最新著書    476-2015.05


        
磐梯山の春

 赤茶けた、荒々しい岩肌と残雪の白。

 雪解けの小さな流れの縁に咲く、ひとかたまりのミズバショウの清楚な白。やがて、絶頂でぐるりと展望が開けると、その一角の遙か遠くに浮かんでいる白く輝く山の連なり。

 足下には、一面に水を張った広々とした田んぼが、どこか長閑な春の空を映して光っている。
  
 今はただ、静かで爽やかなこの至福の空間に、黙ってゆったりと身をゆだねる。     
                        

画・文 清武千尋 

                                                  

               

477-2015.06

 
オーレン小屋から硫黄岳

 オーレン小屋の北側の斜面から硫黄岳を描きました。
 
 7月に入ると八ヶ岳の周りの中学生が林間学校で登りに来ます。
  
 ご来光を拝むため、暗いうちから山小屋を出ます。中学生の光が硫黄岳に巻きついていきます。

 もう少しで頂上……。      晴天を願わずにはいられませんでした。

画・文 大西利春     478-2015.07


 

剱岳 真砂沢ロッジ


 深い谷の底から仰ぐ満天の星。
 雪渓を渡り降りてくる冷気に、思わず身が引き締まる。
 まだ、山も目覚めぬ静けさの中で、ただ黙々と身支度をすませる。
 それは、ここでの合い言葉のように、“2時(起き)、3時(発)”――で、今日もクライマーたちの一日がはじまる。
 みんな、それぞれ今日のルートを見据え、静かな闘志をを胸に秘めて、やがて暗闇の中に踏み出していく――。                 
                          
 

                   画・文 清武 千尋   479-2015.08

   

モンゴルのやまなみ

 モンゴルと言えば草原の国というイメージが強い。
 私はそれに加えて「砂漠」と「山」の国だと思っている。
 ウランバートルの西方にアルタイ山脈が走っている。
 タバン・ボクト山群にモンゴル最高峰のフィティン山(4374m)がある。
 雪山と氷河が美しい山群である。
 もう一度行ってみたいと思っている。         

   

   画・文 竹田 政男     480-2015.09

 

伯耆大山

 中国地方の 最高峰の大山は、白山火山帯に属する独立峰で、トロイデ型火山で美しい山容をしている。
 大山とは総称で、最高点は剣ヶ峰であるが、登山者が立てる山頂は弥山である。
 山頂からの展望は、蒜山、隠岐の島、島根半島、三瓶山まで見通せるほど素晴らしい景色である。
 もう一度あの頂きに立ちたいと願っている。    
        画・文 竹田 政男   481-2015.10

 

愛鷹 越前岳の石地蔵

 目の前にあるはずの富士山は、そこだけずっと雲に隠れている。
 駄目を押すように、やっとたどり着いた山頂一帯も、やがて静かに淡白いガスに包まれた。
 引き替えに醸し出された幽玄な世界。ここかしこ、木々の根方に絨毯のようにちりばめられた、赤や黄色の落ち葉が美しい。
 頂を越え、ふと足下に見つけた小さな石地蔵――。その、ほっこりとした丸い笑顔に、思わず心なごむ。       画・文 清武 千尋 482-2015.11
  

   
春の花

 野山が冬の間葉をおとして春を待つ。
 その中で、青々とした葉を付けた椿に赤や桃色の花を見つけると、春のおとずれを感じる。
 年の始めに、自然の生命力に勇気をもらい、今年も頑張ってみようかと、力が湧く。                     画・文 石川とい   483-2016.02

 

涸沢カール

 カールの底から見上げれば、3千mを超える4つの峻峰が、周囲をぐるりと取り囲む。
 秋の主役は言うまでもなく広大な斜面を鮮やかに染め上げる木々の紅葉だ。
ナナカマドの紅、ダケカンバの黄、ハイマツの綠、 見事なグラデーション。
 涸沢の紅葉は日本一だと思う。      画・文 広木 茂人   484-2016.03

 

春の足音
 

 春の足音が聞こえてくると、モノトーンから辺りをピンクに染めるさくら。
 前の小学校にある100年桜も、老木に花を咲かせて多くの旅立ちを見守った。
 風にゆられて、ふーらふーらと頼りなさそうに花を咲かす。
 そんな枝垂れさくらが、わたしは好きです。
 さくらで楽しめるのも、日本ならの風物詩。 画・文 石川とい  485-2016.04

   
     

朝日を浴びるジャンダルム

 1985年夏、初めて槍、穂高を期待と不安と緊張を抱え、S氏と縦走する。

 そしてそれから26年後、月明かりがまだ残る早朝、山荘を後にジャンダルムを目指す。今日も主峰を護るが如く聳えている。
 サァー 西穂までまだまだ長い!頑張って行こう。    2011年9月

画・文 益田義則 
 
ライチョウ

 北、南、中央アルプスと妙高山等の高山帯のみに棲息しているライチョウ。
 夏は茶褐色、冬には純白に生え代わる羽根。春の繁殖期にはオスの鶏冠は綺麗な赤に彩られる。
 普段は天気が悪くならないと行動しないが、残雪期の春先は恋の季節、メスを求めてか、よく見る事が出来る。          

 画・文 広木 茂人   490-2016.08

 
北穂高岳 滝谷


 谷底から、つぎつぎと湧きあがってくる雲は、「飛ぶ鳥も止まらぬ…」と言わしめた滝谷の、陰惨なイメージをさらに強める。
 滝谷の不安定な急斜面に慎重に踏み込み、しばらく下っていくと、突然足の下から雷鳴が響き渡った。時刻はずいぶん早まったが、予報は当たった。
 一歩前進はしたものの、今年もまたこの場で大自然との呼吸がうまく合わ
なかった。
 もう一度、じっくり時間をかけてでも待たねばならない。一つのことを成し遂げるためには、これまでもそうであったし、これからもそうだ。
 そうして得た悦びは何倍にもなるのだから――。    
            画・文 清武 千尋          491-2016.09

   

天狗池

 1995年の夏、槍ヶ岳から穂高縦走を計画したが、天気が悪くキレットの手前で撤退した。天狗池を通ったが、その時は濁った小さなため池のようだった。
 あれから13年たって、再度キレットに挑戦した。槍沢から氷河公園の途中にある天狗池、今度は満々と水を湛え、逆さ槍ヶ岳がきれいに水面に映っています。まるで鏡のように小槍の先まで。
 前回とはまるで違う。山は何度行っても違う景色を楽しませてくれる。
 翌日も快晴で、大キレットを無事に北穂まで辿り着いた。
        2008年9月8~9日

                 画・文 石川とい          492-2016.10



三条の湯
 

 三条の湯から三条ダルミへ突き上げる登山道の入り口。トイレの横にある。雲取山はなにかとお世話になった山だが、この道はまだ歩いていない未知のルート。
 未知のルートの入り口にあるトイレだが、洗浄水が木酢液に似た色をしている。最初はびっくりした。
 そうだ、入り口にしないで出口にしょう。

        画・文 大西 利春    493-2016.11   
 

景信山スケッチ山行

  今までのような山行が出来なくなり、それでも大好きな山と関わっていたい。という思いを叶えてくれた楽しい「スケッチ山行」になりました。
 2年前の山中湖以来、スケッチブックを開く事がなかったのに、今回は「ヤル気スイッチ」が入り、家でも時の経つのも忘れ無心に筆を走らせていた。 先生のアドバイスは楽しく描く事。「僕が手を入れると僕の絵になっちゃうから、感じたように描けば、それがその人のアジだから」と云うばかり。
 その結果がこの絵になりました。前回は園児だっけれど、小学生になれたでしょうか?   

画・文 斉藤和子    494-2017.01

   

富士山

 初めてスケッチハイクに参加したのはH26.4.7でした。高速バスで山中湖の平野まで行き、パノラマ台を経て、鉄砲木の頭(明神山)と高指山をスケッチしながら歩き、平野に戻るという山行でした。
 カットは最初のパノラマ台からで、富士山をバックに一面ススキが繁っていて見事でした。 

画・文 林 亨       495-2017.02



大菩薩嶺への登り


 見事な霧氷に思わず足を止める。
 まるでガラス細工のように繊細な、自然の造形にはいつも感心し見入って
しまう。透明感のある、なんと美しい風景だろう。
 明るく眩しい白い斜面を、一歩一歩登りつめていく仲間たちの、色とりど
りの装いが、こんな風景によく映える。

   画・文 清武 千尋  496-2017.03
 
景信山

 景信山山頂の小屋は椅子やテーブルは利用したことはありますが、売上には貢献していません。
 月曜日は定休日なのでしょうか? 高尾山が主役なら、景信山は脇役でしょうか?主役を引き立てる名脇役。少し控えめでも多くのファンに支持されている山。
 高尾山は喧騒の中でもここは少し落着いています。ここでスケッチをした時も訪れた人は少しで、のんびりさせていただきました。
 後日、テレビで紹介された画面では味噌汁に長蛇の列で、混んでいる時は遠慮した方がいいようです。      画・文 大西利春 497-2017.04

 
     

アスパラガス


 朝、起きてみるとアスパラの若芽が頭を出していた。
 陽が昇り、午後になるとだいぶ伸びている。
 翌日、起きて見ると筍のように天に向かって育っていた。
 そろそろ食べ頃かしら?もう少しと一日待ったら、大きくなって食べられない。
 人生と一緒で機会を逃すと、苦労が報われない。
 美味しいものは早く食べる派、後で楽しむ派?        


画・文 石川とい

498-2017.05

明星山

 迷いながらやっとたどり着いた竜護尾根の基部。時間切れで戻ってきたが、キャンプ場から見るその角度は右肩上がりの一本調子、とてもじゃないがこの時期、この雪で日帰りは無理だろう。 久々に出会った手ごわい山。
山が『一見さんお断り』、『みそ汁で顔洗って来な』と言っているようだった。
                        画・文 大西 利春   499-2017.06          

 

奥又白ノ池と前穂東面岩壁群

 奥又白――ここで繰り広げられた先人たちの苦闘を思うと、その響きに心惹かれる。
 梓川を離れ、胸を突くような奥又尾根を喘登すると、やがて目の前に現れる癒しの台地――奥又白ノ池。
 静寂を独り占めできる小さな池のほとりに佇む。
 未だに威厳を保つ前穂東面の岩壁を一望できる至福の空間がここにある。
                     画・文 清武 千尋    500-2017.07 

   

酉谷小屋にて

 小屋には随分と早く着いてしまったので、小屋の周りをブラブラした り、
担ぎ上げた缶ビールを飲むといい気持ちになって、残りのビールに ウィスキーを入れて、またまたいい 気持ち……。
 気がつくと日が傾き始め、慌ててスケッチを始めました。
 「誰も来ないといいなぁー……」
 天気図をとって、飯を食い後は残り少ないウィスキーを飲めば今日の 仕事は終わり……。
 酔っぱらっても、寝坊しても大丈 夫。登ってきたタワ尾根も寝ている ようでした。 

画・文 大西利春       501-2017.08

 
 
502-2017.09

高見を目指して


 相方を信じ、ロープを手繰りながらの登りは、怖さとスリル満点。
 落石しないよう、足を少しずつ動かすと、高度も上がってくる。
 目指す頂上はもうすぐ、やっと剱岳を眺める事が出来た。
 一歩一歩気を抜かず岩に体を寄せて登る。
 険しいが楽しい山。生きてきた中で一番の思い出の岩登りだった。
   

画・文 石川とい
 

涸沢秋色
          

 涸沢へは何度も訪れていたが、燃えるような秋色にはまだお目にかかった事はなかった。
 十年前の秋、北穂に登るため、涸沢に行く機会があった。本谷橋を渡り、徐々に高度を上げ、涸沢槍や奥穂を目の端に捉え始めると、足元の紅葉、黄葉が一段と鮮やかさを増し、ふと見あげると錦秋の涸沢カールが、視界いっぱいに広がっていた。
 少し時期が遅かったが、初めて見る絢爛たる光景に、しばし見とれていた。

    画・和田将子  文・和田重雄
503-2017.10

   
         

谷川岳から万太郎山方面

 夜が明けた。
 思った以上に降り積もった新しい雪。
 目の前の雪を交代で掻き分け、少々喘ぐ。それでも、夏道をすっかり隠し
た踏みあとのない斜面は新鮮で胸が高鳴る。
 やがて尾根に出ると、見慣れた風景がひときわ眩しく輝いて見えた。
 はやる気持ちを抑え、先ずは、きりりと引き締まった空気を大きく吸い、ゆっくり確実に、天辺を目指して新雪の稜線をつめていく。

画・文 清武 千尋  504-2017.11


                       

 
 
南アルプス 二軒小屋ロッジ新館

南アルプスの蝙蝠岳から降りてきて二軒小屋ロッジのドミトリー(相部屋)に泊まりました。驚いたのは複数の車椅子の人がロッジの食堂を利用していることでした。
 車椅子の人は、表紙に描いた新館を利用していました。旅行会社の人がお世話をして、階段の昇り降りをしています。
 車椅子の人も、南アルプスの深南部の自然に触れ合うことが出来るツアーを企画し、実行する会社もすごい思いました。   

画・文 大西 利春 505-2018.1


 
南アルプス 椹島バス発着場

 南アルプスの基地的なバスの発着場です。二軒小屋ロッジのワゴン車をここで降りて乗り換えです。大分時間があったので赤石岳に登った大倉喜八郎の碑を見たり、濡れたテントを干したり……。
 バスを待つ登山者の顔には疲労と充実感、安心感が感じられます。とてもいい天気なのでこれから帰るのが勿体ないと皆さん思っているのではないでしょうか。  

      画・文 大西利春  506-2018.2
   

奥多摩 石尾根 残雪

 麓から頂へ。 南斜面から北斜面へ。 日向から日陰へ。

 ゆっくりだが、確実に移ろう自然。そんな季節の狭間をいく楽しみ。

 冬の衣を脱ぎ捨てると、山のあらゆる命が満を持して、いよいよ一斉に躍動しはじめる。
             
                   画・文 清武 千尋  507-2018.3

 
 
 

祝い酒

 祝い事があると日本酒を風呂敷に2本包み出かける。

 赤ら顔をして陽気に楽しむ。そんな昔が懐かしい。

 地域の地酒は何処にもある。

 酒好きな人は楽しみも増える。

 日本酒を飲む人は以前より減ったがそれでも日本人、お祝いはまず日本酒で乾杯         

画・文  石川とい     508-2018.4

 

カラスウリ  

 カラスウリの花は夜だけ開花します。
いつか描きたいと思っていました。
 そんな時に夜、ウォーキングしていると、空き家のうっそうと茂る木に、絡まって細いレ―ス糸に囲まれたような、白く綺麗な花が開き咲いてました。
 私は今しかないと思い、慌ててカメラを取りに家に戻り何枚も写真撮り、この花は朝には絞むので、いけないと思いましたが、綺麗な花と葉の付いたつるを持ち帰り、慌ててスケッチをして必死でした。仕上げるのに1年越し!

画・文 小橋美紀子      509-2018.5

   

スケッチハイク・塩の山


 桜とツツジが咲く塩の山から見た、新緑の山々と桃の花が咲く甲府盆地
が綺麗でした。
  山を歩けてやさしい息吹に満ちあふ れている春景色に出会え、スケッチを ゆったり楽しむ贅沢な時間です。
 なか なか上達しない下手な絵ですが、夢中 になって景色と向き合って、色を重ね て描きあげた絵をみるとうれしい。

 
画・文 小山加代子    510-2018.6
 
 

画・文 小橋美紀子   511-2018.7

洋種 ヤマゴボウ
(洋種山牛蒡ようしゅやまごぼう
 

 一見するとまるで葡萄のように見え、艶っと熟し美味しそうに見えます。
 道路脇や空き地に雑草化し、身近に見られます。
 帰化植物で有毒。味を見ては駄目です。食中毒になります。ご注意くださいませ。

 

東京都薬用植物園の説明

  
オーレン小屋への道

 この道を降りるとすぐに小屋は見えなくなる。逆にここまで来ると小 屋が見える。
 以前は天狗岳を越えて渋の湯へ、赤岩の頭を越えて美濃戸へ降りた。
今はこの下の林道や駐車場も整備さ れ、このまま下へ降りたほうが断然 早い。登ってくる登山者の顔はここ で笑顔に、降りる登山者の後ろ姿は「また来るよ!」と言っているよう だ。        画・文 大西利春

512-2018.08

   

ジャンダルム 飛騨尾根

 いったん深く切れ込んだ谷を下降し、今度は硬く鋭く切れ上がった岩尾根を慎重に登りつめていく。
 目をこらすと、所々に黒く錆びたハーケンを見つけることができる。
 このクラシカルなルートに、これまでどれだけの若者が、熱く挑んできたのだろうか…と、硬く冷たい岩肌に手を這わせながら、ふと思いを馳せる。
 同じ思いを味わっている、この至福の時がたまらない。

画・文 清武 千尋 513-2018.09

 
 


イガグリ  
 

 毬栗は、触るとトゲが痛いイメージですが、毬栗が自然に内から割れて、毬の根元がとても優しい微妙な色合いに魅力を感じ、描きたいと思いました。
 描く前は枝も葉もありませんでした が、二枚のボードにスケッチをして、栗の枝葉は後から手に入れてアレンジ しながらア―トしました。
 栗と枝葉が一体化して見て下さいま したら幸いに存じます。 

画・文 小橋美紀子  514-2018.10

 
 

至仏山
 

 何回行っても登れなかった至仏山。皆さんにもそんな山があると思います。
 一回登れると行くたびに登れてしまう。今までは何だったんだろうと思う。
 頂上から原っぱを見てもいいし、原っぱから見上げてもいい。
 反対側が崖になっているとは思えないほど、穏やかな表情を見せる至仏山。何となく女性の裏表に似てませんか?
                           画・文 大西利春   515-2018.11

   

 

ボタン

 お正月飾りや、祝い事の席で使われ縁起の良い植物でもあります。一昔前までは直径30cmくらいありましたが、最近はコンパクトなものが多くなり、寒さに強く冬のガーデニングの強い味方です。
 毎年12月になると、お店の前に葉牡丹をプランターに寄せ植えし、花が咲く4月まで楽しみます。種類も多くなりグラデーションがかった葉色を描きました。お正月は額に入れて飾ります。 
                    画・文小橋美紀子   516-2019.01 

 
 
 

フキノトウ

 春を告げる野草特有の香りと苦味、咳止めや、健胃に効果が有り、漢方薬として古くから使われているそうで す。
 描きました「フキノトウ」を見つけた時、古い葉がまだ残っていて、白い花が咲きそうでした。その周りに新し いふきの葉が可愛いらしく出始めて、 興味が湧き抜いて見ると全部根に繋が って、これが雌株かなと思いました。
 花茎が黄色ぽいのが雄株のつもりでし たが、もう少し花は白いと思います… …。            画・文  小橋美紀子   518-2019.03

 
チゴユリ

 チゴユリとの出会い。ツツジが見 頃だからと、塩船観音へ出かけた。見事にカットされ綺麗と思いました。
 一周する頃に足元に群落を作り地面を埋めて踏まれても俯いて小さく白い花 チゴユリが、健気に咲いてるではありませんか。
 花屋さんで買った花を描いてましたが、ツツジを見に行き、チゴユリに出会い不思議な感動があり、野に咲く花を描きたく思ったのです。
                   画・文小橋美紀子    5019-2019.04


   

スズラン

 葉の裏に隠れ下向きにすずらんが咲 き、実家の軒下に自生しておりました。 今は亡き父が元気な頃描きたいと話 したら、その時々にいろいろな植物を 新聞紙に包み持たせてくれました。 プランターでは他の植物は数年で消 滅し、このスズランだけが花数が少な いですが咲いてくれると親を思います。
 株分けし植え変えして大事にしなけ ればと思うのです。  

画・文小橋美紀子  520-2019.05

 
 

島根県 三瓶山

 室ノ内を囲むように男三瓶(おさんべ) 女三瓶(めさんべ) 子三瓶 孫三瓶とぐるりと連なる峰々の名がおもしろい
 山麓の草原 山腹のブナ林 やわらかな緑が目にやさしい
 ひと汗かいて頂きに立てば遮るものはなにもない
 麓から あらためて広く見渡せば
 初夏の風が駆けぬけて さあ さわやかな高原のお嬢さん!
                画・文 清武千尋  522-2019.07

   

カサブランカ

 ボタニカルアートを習い始めて間もなくの頃、百合の女王様カサブランカは甘い香りの純白で華やかな大輪の花に魅了されました。
 何気なく見ていた画集に眼が止まり白いボードに白い大きな花、カサブランカをどの様に描くのか、その画集をお手本にして練習するつもりで、私なりに描きました。        画・文 小橋美紀子 523-2019.08

 

   


ホトトギス



 ホトトギスと聞きますと、鳥の名前を思い浮かべるかと思いますが、同じ名前でも、[杜鵑鳥] [杜鵑草] 鳥と草で、俳句の季語を使い分けするそうです。 八月の終わり頃に、お庭に咲き始めたからと、頂いたホトトギス。
  
画・文 小橋美紀子
 524-2019.09
 


北穂高岳 東稜

 北穂沢の広いカールを横切り、向かいの東稜に詰め上がれば、火照った身体に心地よい風が吹き抜けていく。
 一変する周囲の景観に見とれる。行く手は徐々に狭まり、足下の左右に広がる深い空間。 
 硬く隆起した岩稜はゴジラの背。
 ほどよい行程と高度感。解放された細い稜線は、何度取り付いても心躍る。    画・文 清武千尋   525-2019.10

 
   
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カラス瓜の実

 秋も深まり、散歩で見つけたカラス瓜の実、枯れ木に絡みついた実が、鈴なりにぶら下がっています。スイカ柄模様の緑色、ダンダン色付く黄色、橙そして赤く熟す。カラス瓜実の方の色、変化が面白い。
 都内ではほとんど見られなくなり、少々心さみしい。 
                 画・文 小橋美紀子     526-2019.11

 

福を招く 

 令和で迎える初めての正月。オリンピックの年でもあります。
 幸せは待っているだけでは来ませんね。
 手を伸ばして幸せをつかみましょうたくさんの幸せを運んでくれる招き猫。 今年も良い年になりますように。   画・文石川とい   527-2020.01

   

虹芝寮(こうしりょう)

 この絵は私の旧い山仲間の堀越教之(きょうし)氏の版画である。彼は下仁田町の天台宗定光寺の住職である。版画は棟方志功の直弟子の指導を受けた物である。
 私は1984年9月に初めて虹芝寮に泊まってから何度かお世話になっている。雪解けの季節に雪崩の音を聞き、紅葉の季節には木々の彩りを楽しみ、季節折々楽しんで来た。ここにいて退屈した記憶はない。忘れられない山小屋のひとつである。  文・竹田 政男   528-2020.02
                             

            

                   カタクリ

 雪が解けるとすぐ後に、足の踏み場の無いほどに、紫系ピンクの「カタクリ」の花が一斉に咲き誇り、夢見るような春の妖精のまぼろし?ただ目を見張る美しい景色でした。
 故郷の秋田では「カタゴ」と言いました。さっと茹でたおひたしで食べた覚えがありますが、あまり味が無かった気がします。   画・文 小橋美紀子

                                    529-2020.03 

 
 

桑の実 

 桑の葉は、「カイコ」の餌として知られていますが、その桑に実る果実は熟すと甘酸っぱく子供心にとても美味しかった。薄いピンクから赤に変わり黒紫になリ熟し、この季節になるといつも母親に叱られた事を鮮明に思い出します。
 新しくおろしたての服のポッケトいっぱいに、摘み採った桑の実を詰めて家に帰ると、桑の実が潰れて新しい服が紅色に染まり、洗濯しても落ち無いからと、母は静かに叱った事を!!
                 画・文 小橋美紀子  530-2020.05

   

家庭菜園

 

 狭い我が家の庭に毎年いろいろな野菜や花を植えるのが楽しみな私です。
 ゴーヤは緑のカーテンになるし、手間も掛からず皆さんにお裾分け出来るほどの収穫です。
 キュウリは夏野菜の定番、大きくなるのが楽しみなくらい成長が早い。一本二本と朝がまちどおしい。ミニトマトは孫の大好物、8本くらい植えると食べきれないくらい。大敵は虫や病気。負けないで育ってと祈る日々です。
 ささやかな幸せを楽しんでいる家庭菜園です。

 

画・文 石川とい  531-2020.06

   

憧れの頂き
 

 この絵を描く前に、和田さんにお願いをして、山の写真を頂きました。
 その写真を見て風景画に初めて挑戦して見ました。
 正面の奥の山は、私の憧れの槍ヶ岳と思って描きました。

              画・文 小橋美紀子     532-2020.07

          

 
 

マタタビ    写真

 お客様が田舎へ行った折、描いてみないかとお土産で持って来てくれたのは、小さな実の付いた枝「葉先が真っ白」何の植物なのか見た事がありません。猫ちゃんの大好物よ!の一言で、もしかして? マタタビ……ピンポン!! マタタビとの初めての出会い。画・文 小橋美紀子 533-2020.08

   

               

                   


三ノ沢岳


 宝剣岳から岩山登りのピークが過ぎ、澄み切った空に、三ノ沢岳頂上までの綺麗な景色に見とれ緊張の糸が……?横滑りで足を捻ってしまい、私の怪我で、描いた絵の中央の三角山から少し降りた所で、全員が下山する事になり、皆様が頂上に立つ事が出来無くなり、行って下さいました方々に、お詫びを込めて懺悔の三ノ沢岳を、描きました。    534-2020.09 画・文 小橋美紀子

   

          秋のめぐみ  

オレンジ色の花が春に咲き、秋には
実をつける石榴(ざくろ)。
 熟れるとパックリ口を開けて赤いつ ぶつぶの実がこぼれそうになる。
まるでルビーのような綺麗な姿を現
す。幸せがあふれるように、私は時を
忘れて見入ってしまう。  画・文石川とい 535_2020.10

 

シクラメン

 冬に室内を飾るシクラメンを、繰り返し何年も美しい花を咲かせてみたいと思った事もありました。
 園芸用シクラメンは2年、3年後には、なかなか花を咲かせてくれません。葉だけは生い茂るがしばらくして消滅。でも近年原種シクラメンは、少し小振りで直接霜が当たらなければプランターを彩る冬の寄せ植えに。
 ハート形の葉っぱが可愛いく魅力!!      
              画・文 小橋美紀子   536-2020.11

 
    

   


                 吾妻山 2020.2.10 by.k.Saitou
   

バンダ&アスコダ

 蘭の花だけのコーナーに、濃い青紫色が、ひと際輝いて目を引き寄せられ、動けなくなりました。これだ!!  葉を左右に大きく広げ、編み込まれたかの様に重なり合い上へ上へと伸びて、とても見事で、綺麗な蘭を13年前に描きました。  
                         画・文小橋美紀子  537-2021.01

 
 

つばき

 椿。黄金色の王冠のような雄しべ、雌しべの観察をしながら真っ赤な花びらを、少し手前に下げて見たら、ポキッと折れて花びらがダランと下がって形が変わり、このひと枝だけが見本で、描く前から心も折れました。練習なのだからと気持ちを切り替え、 白いキャンバスにそのまま描いた時のことが蘇りました。 画・文 小橋美紀子 538-2021.03

   
白馬岳とコバイケイソウ
 

 白馬大雪渓を登りたくて、ヘルメットと6本爪のアイゼンを買い求め、ツアーに参加。
 高山植物が咲くお花畑が見事。
 小連華山に咲くコバイケイソウを、その時に写した2枚の写真を見ながらアレンジ。
 コバイケイソウは花の咲く年と咲かない年があり、一斉に開花すると冷夏と言う都市伝説があると、なにかの本で読んだ気がします。    画・文 小橋美紀子    540-2021.07

   

ホオズキ

 お盆の帰省の折に、畑にほおずきの刈りあとがあり、1本だけ少々遅れたほおずきが、支柱に結ばれ曲がって伸びていたほおずきに、父の優しさを思う。
 まだ白い花もつぼみも付いていて、真っ赤なほおずきの皮が網目模様になっていて綺麗で覗いて見たら、中の赤い実がキラッと光った!!                     画・文小橋美紀子    541-2021.08

 
 

燕岳 イルカ岩
 北アルプス初見参が燕岳だった人は多いと思う。中房温泉から3時間の急登を頑張ると、合戦小屋に着く。ここで名物のスイカをほおばり、元気をもらって、もう少しで燕山荘に到着する。 雪かと見まごう真っ白な花崗岩の燕岳が目の前に姿を現す。夏ならばコマクサの群落に目を見張り、山頂直下には奇岩が林立し、メガネ岩、ゴリラ岩などが迎えてくれる。その中でもひと際目をひくのはイルカ岩だ。今にもジャンプしそうなこの岩を一度見たら忘れられないだろう。   

画・小橋美紀子  文・和田重雄    542-2021.09
         
 

落ち葉

 おち葉のラッセルに行こうと誘われたのはいつの日だっただろうか
 ガサガサと乾いた音を立てて歩いた尾根道、ふきだまりでは葉っぱのフトン・人間ミノムシとして童心に還って遊んだ日。
 この尾根道も山頂直下まで林道が延び、歩く人がいなくなって久しいという。遠い昔の話である。      画・文 竹田政男   545-2021.12

   

トライしょう

 コロナ禍なので、山から遠のいている人もいるでしょう。今年は自分の身の丈にあった山に挑戦してみましょう。 
 色々な事にトライ出来る寅年にと願うばかりです。そんなことを願いつつ久し振りに絵手紙を書いてみました。                   画・文 石川とい   546-2022.01

     

しだれ桜

 しだれ桜は「江戸彼岸」と言われる桜の品種の中で、枝先が柔らかいために垂れながら成長して咲く種類の総称と、本で読んだ事があります。
 満開になると思うことは、滝が水しぶきを上げて流れ落ちるようなイメージが思い浮かぶのですが、実際に描いて見ると迫力が出ませんでした。
 満開の春爛漫がすぐそこまでに!!

 画・文小橋美紀子 548-2022.03
 
   

シュンラン

 満開の桜を楽しみながら、虎丸山〜八重山に、春の芽吹を探しながら登って来ました。昨年も同じ頃に、同じコースを登ったのですが、落葉に埋もれた春蘭に気付かずに通り過ぎていた事に、悔しく思いました。
 八重山一帯が春蘭の群生地で、野生の春蘭の株が大きく見事で、初めて見てとても感動しました。               画・文 小橋美紀子 549-2022.04

     
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